ニュースで銀座や京都清水の「外国人観光客」の群を見ていて、こういうの、どっかで見たことあるよねえ、と考えていて、タイで見慣れていた風景とおなじであることに気がついた。
タイにはฝรั่ง(ファラン、farang)という言葉がある。
やや嫌悪感を込めた「白人」という意味の言葉で、もともとは嫌悪感を込めた言葉だが、いまは普通に「欧州系白人」という意味で使うマオリ語の「パケハ」よりも軽蔑的ニュアンスが強く、日本語なら使っている日本人の側が感じる語感ではなく外国人の側が受け取る時の語感の「Gaijin」かな?
そのくらいの意味の語彙です。
チェンマイにはラチャマンカという大好きなホテルがあって、そこに長逗留するパラダイスな経験は前にも書いた。
朝食がコンジー(中華粥)を中心としたオリエント版と洋朝食の二本立てで、食い意地の張ったわしは毎朝両方食べていたが、夜は、いかになんでもホテルで食べると遙々チェンマイまでやってきて、なにをやっているか判らないので、
Kalare Night Bazaar(ガラレ・ナイトバザール)まで、やっと涼しくなった街を、ぶらぶらと歩いて、シンガポールで買った「チェンマイレストランガイド」をチラ見しながら、今夜は、あの店でソムタム(ส้มตำ 青パパイヤのサラダ)、この店でヤム・ヌア(ยำเนื้อ 薄切り美府のサラダ)と、毎夜、
う、美味い、こんなにおいしくていいんだろーか。
いいんです
をやっていたが、途中にですね、
歓楽街があって、身体中、ヌードの女の人の絵柄やなんかの入れ墨だらけで、サンダルと短パンで、袖なしTシャツだったりする「ファラン」たちが群れているバー街があって、
今夜の相手をしてくれそうな若いタイ人の女のひとびとを品定めする目で見ていて、ひじょーに感じが悪かった。
その「ファラン」たちが、銀座の晴海通りを歩いている。
それに気がついた瞬間、日本人の「外国人観光客」に対する嫌悪感の正体が判ったような気がしました。
ラスベガスの南には、新しく出来たショッピングモールがあるが、MGMが経営するアパートに泊まっていたわしは、近いので、ときどき出かけた。
街全体が巨大パチンコ屋みたいなラスベガスの「ファミリーサイド」な南側の喧噪とギンギラギンにうんざりすると、地元の人がたくさんいるモールに出かけて、日常生活の片鱗に触れて、息ができる時間を持つのが好きだった。
ところがですね。
だいたいにおいて、なってない格好しかしないわしは、
ひげもじゃもじゃで、ビーチサンダルで、短パンで、Tシャツです。
言い訳をすると、わしがもっか本拠とするオークランドという街は世界一カジュアルな都会で、
ビーチと町中の区別を付けない。
わしは裸足でウロウロしていることも多いが、「裸足おことわり」のサインがあるレストランに出かけるときには、盛装としてフリップフロップという由緒正しい名前があるビーサンをはいて出かける。
中国系コミュニティがおおきな街に行くと、「外出用パジャマ」を売っていて、サイズさえあれば自分用を買いたいと常に願っているが、
「盛装用ビーチサンダル」は、わしはちゃんと持っていて、
ウォークインワードローブには、いまは亡いリゾートグッズチェーン「アマゾン」で、1ダースまとめて買った皮製の高級フリップフロップが箱で積まれている。
清教徒カルトの流れを汲むアメリカ人たちが服装や髪型に途方もなくうるさいのは判っているので、
ちゃんと高級皮革のフリップフロップをはいて、ケチャップの染みがない短パンを選んで、穴が開いてないTシャツを選択して、暫くの沈思黙考のあと、自分でシルクスクリーンの技法を駆使してつくった赤ゴジラTシャツではなく、
LAのアートギャラリーで買った、カッコイイ黒いTシャツを着て、出かけた。
コンパクトデジカメやスーツケースみたいなものは旅先で買う習慣なので、スーツケース屋さんに「たのもー」と言いながら入っていきます。
店主のおっちゃんが、ジロッと眺めて、文字通り、頭のてっぺんから爪先まで、睨(ね)め付けて、「言っちゃおうかなー、どうしようかなー」と考えているのは見ていて判ったが、
「きみ、もうちょっとまともなカッコしなさいよ。失礼だろう」
と言われてしまった。
ラスベガスはつまりはSouthwestの田舎町で、Midwestほどではないが、
やっぱり「ちゃんとしたカッコ」にしろというコミュニティの圧力がある。
英語に限らず西洋語世界ではオーストラリアやニュージーランドが、もともと人外魔境みたいな扱いなのは、つまりは、「だらしのない格好のやつしかいない」ということでもある、
は、ちょっと粗略でオーバーか。
ともかく。
西洋世界というのはオーストラレイジア二カ国を除けば、「まともな地区ではまともなかっこ」を求められる社会なので、ガメ・オベールのようにビーサンに短パンTシャツでへらへらしていると、悪くするとしばかれます。
しばしばしゅばっ。
だからじーちゃんなことを言うと、短パンサンダルで特に銀座のような上品ダウンタウンを闊歩するのは、無意識にその国を軽んじていると地元の日本人が感受する通りで、「安い安い、きゃあ、安い」連呼と並んで、タイのひとびとが「おまえら観光客、全員、打ち首にしてやる」と瞋恚の炎を燃やす理由になっている。
だからガイジンは!
のほうへ行くと、参政の反対は参政なのだ、の訳わからない参政党になってしまうが、本稿を書いている人は、自称だが知性の人なので、そういう蒙昧に与(くみ)する気はありません。
ははは。
期待させて悪かった。
参政党、伸びちゃったね。
こういうことで外国マスメディアの予想通りなのは、なんだかカッコワルイね。
ご愁傷様でございました。
円が下がればビーサンガイジンが銀座を歩く、と諺にも言う。
落ち着いて考えれば誰にでも判ることなので、ガメ・オベールなどという反日ガイジンはアベノミクスと黒田東彦の「異次元あかんわ」が始まった瞬間から、きっとそうなる、と失礼なことを述べていたが、それが現実になっただけのことです。
で、この記事は、なんのために書いているかというと、黒田東彦と安倍晋三が、戦後日本人の営々たる経済的努力の成果をアベノミクスというケーハクなトンカチで完膚ないまでにぶち壊した結果は、銀座のビーサンガイジン観光客や渋谷の通り呑みガイジンだけでなくて、社会全般に及ぶだろう、という話をするために書いている。
円が安くなると、輸出が伸びる、というのは、海外に積極投資をして世界中にアラモ砦を築いている日本企業が多い現代においても、ある程度は真実なのは特に国内生産比率が高い企業(例:キャノン)の絶好調業績を見れば判るが、
輸出が伸びた結果を受けて、日本に儲けさせちゃった相手国が黙っているわけはなくて、トランプの日本への高関税圧力は、半分はトウモロコシじっちゃんの世界への認識がまだ80年代であることから来ているが、残りの半分は、「規制ばっかりつくって、おまけにわざと円安誘導しやがって、ただじゃおかねえ」というマフィアのオヤビンらしい憤りから来ている。
円の通貨価値下落+信用喪失の影響は、おおかたの予想通りの形で、至るところに出ていて、実は、排外主義も、そのひとつで、なんで排外主義みたいなものが「予測」できたかというと、通貨が下落した国の社会現象として排外主義は有名で典型的な症状のひとつだからです。
日本でいえば、ここに来て参政党が、マジな公党として認知されて「争点」を提供したり出来るようになるのが選挙における目的のひとつだと前に書いたが、それを軽く達成してみせたばかりか、議席まで12も取って、
次の選挙、次の次の選挙での躍進を確かなものとした。
杉田水脈のような「おじさんたちが好きなチャラい国粋右派」が落選したのは、
「あんななまぬるい議員は、もう要らねえ。もっとマジにガイジンを視界から撲滅したい」という若い世代の意思表示なのでしょう。
攘夷のフェーズがまたひとつ昂進したのだと言うも可なり。
なにしろ自分の投票行動と、このあと労働力不足によるサービスの低下、生活の質の劣化、国力の衰退、世相を観察して勝利の確信を深めた中国と北朝鮮からの圧力の増大、徴兵、開戦、と続く向こう十数年の展開との因果関係がつかめない点ではトランプサポーターにも勝るとも劣らない日本の有権者(ごみん)なので、
他国は、すでに、円安定着が始まった時点で、外交フォーラムを見る限りでは予定安全保障地図を描き変えてしまっている。
そのなかには、将来の日本や韓国の同盟国の頭越しの劇的な米中関係改善が含まれている。
見ていて、頭では判っていたつもりの、「自国通貨下落」という事態が招く深刻すぎる結果(consequences)をまざまざと見て、こえー、と思っています。
あのですね。
そのうちやる気がでれば記事に書こうとおもっているが、特に日本のような国では、「経済が好調である」ことが絶対の平和条件なのですよ。
戦争への機運は、京都の清水を埋め尽くして身動きも出来なくする外国人観光客の人波や、渋谷のセンター街で、ビールをのみながらyoutubeへ投稿する動画を撮る「ガイジン」たちのような姿で忍び寄ってくる。
アベノミクスが生んだ恒常的な円安傾向は、だらしのないファランを日本各地に大量に出現させ、ファランガイジン観光客への反発は、「外国人」への反発を招き、外国人への反発は外国への憎悪に変わり、外国への憎悪は、世界への敵視に変化して、海を越えて、「敵」と相まみえようとする国になりさがってゆく。
日本をどういう国にするのも、選挙で決まる民主制社会なのだから、日本の人の勝手だが、海を越えて攻めてこられるのは、たいへん迷惑で、二十年後か三十年後か、やれやれ、またやるのか、とため息をついているところです。
参政の反対は参政なのだ。
もうすぐ、戦争がやってくる
大方の予想通り、与党は負けたもののさらに右よりの野党が「躍進」するという、最低の結果に終わった参議院選挙でした。
政治リテラシーというより、そもそも日本語リテラシーがないのでは?と思われる日本語人が、こんなに大量に、しかも思っていた以上に、若い世代ではなく、自分と同じかやや若い年代にいることが可視化されて、ガーン😣です。
ガメさんがおっしゃるように、
「日本をどういう国にするのも、選挙で決まる民主制社会なのだから、日本の人の勝手だが、海を越えて攻めてこられるのは、たいへん迷惑」
なので、憲法9条だけは死守したいと思いますが、今回の選挙で、改憲派が3分の2を超えていることを考えると、またしても近隣諸国に大迷惑をかけるのではないかと危惧しています。
すでに、原発の汚染水を太平洋にぶちまけて、国どころか地球全体に取り返しのつかない大迷惑をかけているのに、これ以上の迷惑をかけるくらいなら、こんな「国」は早く滅んだ方がマシです。その際は、さっさと白旗🏳️を掲げて、犠牲者が出ないことを祈ります。
まあ、ウクライナやガザを見たら、そんな都合のいい話はないと思いますが。
女性たちが子供を産まないのは、こんな社会に対する一種のプロテストなのでしょう。😢投票だけでない「参政」の方法を各自で編み出していけたらいいな、と思います。
「参政の反対は、参政」ですね。
予想はしていたものの溜息が出る選挙結果でした。
安倍晋三は、本当に全部壊すきっかけを作って何にも責任取らないまま、いなくなったんだな、と思います。そして、そのことに国民はアホなのか全然気づいて無くて、未だに安部さんは良かった、と言うんだから、どうしようも無いです。
子供がいるのに戦争になったら、どうしたらいいのか。できることやっていくしか無いです。