ガメ・オベール JamesJames

ポストリベラル2 リベラリズムの死

27/7/2026

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ガメ・オベール JamesJames
Jul 27, 2026
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ピケティの言う「バラモン左翼」は、現代社会の文化面において、高学歴専門職(例:PhDを持つ人文系大学教師)がインドカーストのバラモン的な権威に変化して、社会の体制として、言論管理・支配側に回っていることを示唆しているが、読めば判るとおり、前回述べた世界地域ごとに性格がおおきく異なるリベラリズムのなかでも、日本社会では「左派」を「リベラル」に置き換えて容易に通用するものです。

明治以来常に「西欧の進んだ考え方」を積極的に輸入することによって脱亜入欧の夢を実現しようとしてきた近代日本では、もともと大学の教壇を通じて、あるいは「堅い」出版社からの啓蒙本を通じて、大宅壮一以降は、テレビも加わったマスメディアを通じて、主に大学教師の肩書をもった「バラモン」たちが、自分の頭で思考することを重荷と感じる大衆に「正解」を示して、それが一挙に斉一的に社会に広まる、ということが定期的に行われることで、社会全体の世界認識をアップデートしてきた、という歴史があります。

ピケティは現代社会のテコでも動かない体制を築いたリベラルの形として、バラモン的リベラルに加えて、もうひとつ商人的リベラルを挙げているが、これは後日に改めて、まとまった文章にしたほうが良さそうです。

いまはバラモン的リベラルたちが、いかにして社会の風通しをよくする役割から体制そのものとして社会のなかで機能するに至ったかを考えることに集中しよう。

現在の世界をお温習(さら)いするとアメリカでは2024年の大統領選で30歳未満の若い世代は15から21ポイント、トランプへ振れて、男性に限ると、40ポイント近くトランプ指示へシフトしている。

「若い男性」は、アメリカに限らず、最近の国政選挙でカナダ・ドイツ・ポーランド・ポルトガルのすべてでマスメディアの予想を裏切って、最年少層が右派政党へ劇的にシフトして、左派/リベラルは、中年・老人政党というか、伝統的な支持層であった若い世代に完全に見捨てられた格好になっている。

ドイツの極右政党AfDは18歳から24歳の投票層による得票が14ポイントも増えて、そのことを原動力として、得票数を倍増させて、東欧人の友達などは、もちろん、いつもいつも「正しい私は偉い」なことばかり言いたがるドイツ人に対する皮肉としてだが、「ナチの復活まで時間の問題だね。9月1日は母国にいないようにしないと」と苦笑いしている。

カナダでは自由党が辛勝したものの支持層は高齢層で、保守党を支持した若年層が敗北した結果だった。

かつてはリベラルの王城だった北欧も同様で、グレタ・トゥーンベリに象徴される「リベラルで環境重視の若者」像は、偶像/唱道者の位置から滑り落ちて、若い世代の焦眉の政治目標は「空想的リベラリズムからの脱却」だとまで言われている。

トランプを大統領に据えた現代アメリカ社会の面白さは、皆無とは言わないが、「トランプが好き」だったり「トランプが大統領に相応しい能力と人間性を持っている」と考えて投票した人間は少数派なことで、衆目の一致するところ、トランプは愚かで強欲な老人に過ぎないことで、よく話を訊いてみると、つまりは、検事だったハリスに代表されるような「体制の守護者」やヒラリー・クリントンのような「商人的バラモン」への激しい敵意と憎悪から、

「あのくらいバカなら体制を壊してくれるかもしれない」という一縷の望みをかけて、トランプに投票した人が多いことでした。

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