鏡よ、鏡 トランプと高市
7/4/2026
英語は嫌な言語で、口を開いて1分も話すのを聴いていれば、そのひとの大凡の背景は判ってしまう。
俳優という職業のひとびとは、すごいもので、アメリカのドラマなどでは、オーストラリア人たちがニューヨークの下町のアクセントで話していて、
普段の生活では、バッリバリのキングズイングリッシュで話すMarianne Jean-Baptisteが刑事ドラマWithout a Trace
のなかではVivian Johnsonとして、イギリス人やアメリカ人が、それと気付かない、まったく自然なアメリカ語のアクセントで話している。
中には何度練習しても、ふとした弾みで「お国」が出てしまう俳優も多くて、テレビの前でピザをパクつく悪ガキたちに、
「だっせえええー、なんでテキサスのカウボーイがオージー訛で話してんだよ」と大受けしてしまうこともあるが、他のあらゆる偽りと同じことで、短い会話なら誤魔化せても、長いあいだは続かなくて、ついオージー母音が顔を出してしまうので、うけてしまっては酷であると言えなくもない。
自分では意外と気付かないものなんですね。
トランプの英語は、ひどい。
つい昨日も、「未成年の視聴は控えたほうがよい」という前代未聞の警告付きで卑語を含むチンピラやくざ並の大統領発言を放送していたが、
“We will make it great again, very great, people know it, everybody knows, it’s going to be great, very, very great.”
というような、総語彙数100語内外の小学校低学年の生徒が空想小説のなかで悪の帝国の支配者に言わせそうな演説を、リアルの場で、平気でおこなってしまう。
留学先で、英語の先生に「veryを使ってはいけません」と教わった人も多いとおもうが、veryを一日に一回以上つかうのはアホの証拠、という軽口があるくらいで、低知能の人間と見られたく無ければveryは、なるべく、やめたほうがいいが、
たった一行のセンテンスで3回もveryを使えるのは、痴呆語のグランドマイスターというか、名人の域に達している
このトランプの、極端な語彙数の少なさは、半分は、トランプに
絶対に謝らない
常に攻撃する
負けを認めない
なんだか大日本帝国の将軍たちみたいな「必勝戦術」をトランプに教えたので有名なロイ・コーン譲りの意図的な戦術だが、半分は本を読まないことを常に誇って「本を書くようなバカよりも俺のほうが頭がいい」と嘯く、読書嫌いのトランプの「地」でもある。
「トランプ英語」を詳細に分析した研究者たちの報告によると、
ドナルド・トランプの頭のなかに詰まっている語彙の総数は、
大体、3000〜5000語で、そのうち実際によく使用されているのは、数百語から1500語とある。
英語母語話者の学部卒業生の持つ語彙数は、20,000 word familiesという言葉があるくらいで、およそ2万語とされる。


